株式会社シーピーユー

近年健康経営や健康戦略という言葉を目にする機会が増えていると思いますが、取り上げられている企業は大企業ばかりで、中小企業の方はイメージがつかみにくいのではないでしょうか。

事業規模に関わらず、健康戦略をスタートするにあたり最初に行うことは経営トップによる健康宣言になりますが、大企業においても健康戦略の課題は「従業員への浸透」と9割近くの企業が挙げており、ともすれば掛け声倒れになる可能性があります。

では、どうやって会社全体に健康の意識を行き渡らせればよいのでしょうか。

ポイントは、「相対性とオーダーメイド」です。

厚生労働省の資料によると、健康診断の結果を見て自分に健康リスクがあると認識した人は38.7%でしたが、この結果に加えて同性・同年代の中での検査値の順位や経年推移を説明したところ、リスクを認識する人が62.5%まで増加したという報告があります。

つまり、他者と比較することと、あなたは○年前からこの数値が上がっています、という伝え方ができれば、意識を高めることができるのです。

そこで参考になるのがデータヘルスとコラボヘルスです。

データヘルスとは、国の方針に基づき、健康保険組合や協会けんぽが健康診断のデータを集計、分析を行い、全国や同業他社と比較した自社の健康状況を確認できるようにする計画です。
現在協会けんぽでもデータヘルス計画は進行しており、支部により状況は異なりますが、連絡をすればデータを入手することが可能です。その際に協会けんぽからアドバイスや対策を教えてもらうこともできます。

※2016年6月現在、協会けんぽ東京支部では提供に2~3か月かかるようです。

上図はサンプルですが、今後さらに情報を充実し、血圧や脂質など、それぞれの項目の対策も記載されていくそうです。

このように、健保組合や協会けんぽと協働して健康への取り組みを行うことをコラボヘルスと呼んでいます。

もちろん、このデータヘルスとコラボヘルスだけで、従業員の意識が変われば良いのですが、それでも、健康への意識が向かない方がいらっしゃるでしょう。

そこでおススメしていることは、下記3点です。
1.オフィス空間設計
2.なりたい姿の把握
3.簡単に出来ることからスタート

1の「オフィス空間設計」は、リラックススペースの設置や、ストレッチが出来るスペースの設置なども含まれますが、簡単に出来ることは、壁にポスターの掲示することです。オフィスの中で簡単に出来るストレッチの方法を貼りだしたり、腰痛対策のトレーニング方法を掲示したりすることです。

健康への第一歩は、健康への意識する回数を増やすことだと当社は考えております。オフィスの中でのポスター掲示は、従業員の方が、ふとした際に目に止まり、目に止まった回数だけ健康を意識をしているということです。

意識の回数が増えれば増えるほど、頭に認識され、習慣化されるという仕組みです。

次に、2の「なりたい姿」の把握です。
様々な健康セミナーを実施する中で、

「あなたは、将来、〇〇な体型、▽▽な症状が出てしまいますよ」

より

「あなたは、これをあれば、すごく素敵(かっこいい/痩せる)になりますよ

と言ったような、理想像を掲げたほうが、人は動きやすいということが分かりました。
おそらく、将来のことは、「今」言ったとしても興味はあるが、強い関心のところまでは引きあがらないからなのでしょう。

ひとりひとり、健康に対しての(潜在)意識は異なります。
・腰痛を改善したい
・ストレスを発散したい
・きれいになりたい
・もてたい
・ダイエットしたい

その中で、会社の中で必要なこと、求められていること、なりたい姿を従業員の方から、引き出してみてください。必ずそこに「キラキラワード(従業員の方が飛びつく言葉)」が見つかることでしょう。キラキラワードが見つかった後には、そのキラキラワードを使って、セミナーや運動の施策を是非企業の中での施策として実践してみてください。
従業員の方が「それだったらやりたい!」という気持ちになります。
最初は、小さいことでも結構です。簡単なストレッチ、簡単な運動など。
その一歩が必ず大きなイノベーションになって戻ってきます。

最後は、「簡単にできることからのスタート」です。企業は、難しいこと/大きなことから始めがちです。せっかく、従業員の健康つくりをするのであれば、こんな夢広がることをやりたい。もちろん、そのような目標を立てることは重要です。ただし、大きなことからスタートしてしまって、続かないケースも聞きます。
第1回運動会、家族を巻き込んで実施したけど、初回で終わって続かなかった。
会社にトレーニングマシンを導入したけど、使われなかった。
社員全員に、体力測定ウオッチを配布したけど、使ったのは最初の3か月だった。

そんな声を聞きます。

もともと、健康意識が低い方もいる中で、全員を巻き込んで実施することを突然やってもうまくいくはずがありません。まずは、「やりたい気持ちがあるけど、やっていない人」に対して、どう継続的にやってもらうか。

当社が生み出したプログラムの考え方は、「Fit in Life」です。
これは、わざわざスポーツジムに行かなくても、わざわざ高い器具を買わなくても
日常の中で、トレーニングやストレッチが出来る機会はたくさんある。
日常の生活に合わせた(Fitした)トレーニングを皆さん一人ひとりに知ってもらいたいという願いを込めて付けた言葉です。

・立つとき
・座るとき
・歩くとき
・階段を登るとき
・デスクワークをしているとき
・電車を待っているとき
・お辞儀をするとき
・会議をするとき

社会人であれば、必ず存在する日常のワンシーン。
その行動1つをした際に、ふと思い出してもらうものを提供する。

本当に、ひとつひとつは小さいことなんです。
でも、逆にそれがポイントです。
小さいことの積み重ね、それが習慣化になり、大きな変革(イノベーションになります)
企業の中だから出来ることを追求したプログラムを、是非ご用命いただければ幸いです。